昨夜は寝そびれてしまったので、今日は深夜労働だし
なんとか仮眠しなければヤバいのだけど、
こう天気が良くて暑くちゃちっとも眠れない。
「春過ぎて夏来にけらし白妙の 衣ほすてふ天の香具山」
小学生の時に、たまたま一番最初に覚えた百人一首。
持統天皇の句だ。
子供ながらに初夏の空に白い衣がはためく清々しい風景が
思い浮かんで、6月生まれの自分の季節と合うようで気に入り、
札に書かれた十二単の持統天皇の姿がきれいだなあと思って
覚えてしまった。
この札だけは場所を覚えておいて、何が何でも2秒でとると
燃えていたし、今でもこの句だけはすらすら出て来る。
子供の頃は、「お姫様」と思っていたっけ。
その後、その持統天皇が、地元・伊勢神宮の式年遷宮を
初めて執り行った“天皇”だと知って、驚くとともに、
ますます興味を持つようになった。
なんたって1300年以上前に行われた第1回式年遷宮が、
いまだに続いていて、三重県民の私は白装束を身にまとい、
その行事に参加していたのだから。
式年遷宮の自慢なら、いくらでもできる。
持統天皇は夫の天武天皇がすすめていた律令制導入の遺志を
受け継いで「飛鳥浄御原令」を施行させている。
この令ではじめて国号が「倭」から「日本」になり、
「天皇」号が発令されたとされているから、
持統天皇は「日本」で最初の天皇ということにもなるわけだ。
また、壬申の乱を体験した持統天皇は、
皇位継承のルールとして「皇太子」「太上天皇」を制度化し、
「皇太子」という地位を確立、譲位の先例化を成立させた。
さらに、日本初の全国規模の戸籍「庚寅年籍」を作成。
さらにさらに、政治の中枢機関かつ天皇の住まいを置く、
日本初の本格的な都市「藤原京」を完成し、遷都。
律令国家の成立を示した。
さらにさらにさらに、このたびの天皇陛下即位で注目される、
天皇一代に一度の「大嘗祭」を制度化したのも持統天皇。
すごい! 持統天皇!
どんだけ日本という国家の基礎を作った女性なんだ。
どこが「女性天皇は『中継ぎ』」なんじゃい!